SEOの定義
SEO(Search Engine Optimization)とは、一般的に日本語では検索エンジン最適化といい、GoogleやYahoo!などの検索結果ページで、より多くのページを上位表示させて、より多くの検索流入を獲得するための一連の施策のことである。現在では、85%以上の企業が、第一にコンバージョンの獲得、第二にブランドの浸透を目的として、SEOに取り組んでいるとされている。しかしながら、この解釈では、WebマーケティングにおけるSEOで成功することができない。SEOで成功している人は、SEOは検索ユーザーという人間を対象に行うものだということを理解している。では、一体なぜ後者の解釈が成功へのカギとなるのか。その答えは、顧客のニーズは何かということを理解するというところにある。
SEOを用いたWebマーケティングにおける消費者行動の一連の流れ
例えばある企業におけるファースト顧客のニーズというものは、「その商品が欲しい、そのサービスが欲しい」という直接的なものではなく、「この悩み、問題を解決するための手段として、その商品やサービスが欲しい」というところからある。
マーケティングにおける顧客の創出は、その顧客の問題解決から始まるということを理解しなければならない。
そして私達がGoogleやYahoo!などの検索エンジンを利用して、何かを調べたいとき、まずはキーワードを打ち込む。そしてそのキーワードの検索結果が何千何万と出てきたときに、一番上(もしくは上の方)からその問題解決に至りそうなサイトを開く。そこで、そのサイトが検索ユーザーに満足してもらえるようなサイトを提供していた場合、つまり、顧客の悩みや問題を解決する手段を提供していた場合に、そのサイトを作成している企業、もしくはその企業の商品やサービスが検索ユーザーに認知され、最終的には購買行動につながる。これが、SEOにおける成功パターンなのである。これを図で表すと、次のようになる。
SEOで失敗する人は、この図で言うと「トップヒット」つまり、上位表示を実現するためだけしか見えていなく、この全体の流れを把握できていない。SEOを、検索エンジンを攻略するための術としか認識していない人は、結局、上位表示を実現するためだけのテクニック及び技術論に行き着いてしまう。そしてそれは、ユーザーの「問題解決」には至らなく、ユーザーにとって価値のないページとなる。もちろんそれは、ユーザーの購買行動には至らない。
一方、SEOを検索ユーザーがある言葉で検索してきた時に、最高の答え及び価値を提供することだと認識している人は全く別の行動を取る。検索ユーザーと検索エンジンのどちらにも上位表示されるべきと思われるような最高なページを作り上げることこそ、はるかに質の高いコンバージョンとポジティブなブランド認知を獲得できる。
ではいったいどのように、検索ユーザー、検索エンジンの両方から上位表示を勝ち取るのか。
それは以下の3つを攻略する必要がある。
- コンテンツSEO:検索ユーザーに役立つコンテンツを提供すること
- SEO内部対策:検索ユーザーが扱いやすいサイト構造を実現すること
- SEO外部対策:より多くの人にサイトを知ってもらうこと
これらの攻略法についてそれぞれ述べていく。
コンテンツSEOの攻略法
コンテンツSEOは、あらゆるSEO施策のなかでも最も重要な施策である。以下のSTEPをそれぞれ攻略すること成功への道になる。
STEP1: 検索エンジンを理解する
今の検索エンジンは、ユーザーにとって素晴らしいコンテンツを提供することを大切にしている。それは、Googleが示す理念にも表れている。これらの検索エンジンは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを追求している。それを実現するために、多くのアルゴリズムを駆使し、検索ユーザーが求める情報やノウハウを、非常に詳しくわかりやすく解説しているサイトが上位表示されるようになっている。
STEP2:SEOキーワード=ユーザーニーズの把握
私達が検索エンジンを利用して、何かを調べるとき、1つ、または複数のキーワードを打ち込んで検索にかける。つまり、このキーワードこそ、まさにユーザーニーズである。Step1でも述べたようにGoogleは、あるSEOキーワードで検索する人が求めている情報の中で、最も良質なサイトやページが上位表示されるようになっている。従って、検索ユーザーのニーズを、他のどのサイトよりも完全に満たすことができるコンテンツをつくるために、SEOキーワードの理解が重要になってくる。そのキーワードで検索する人は、どういう人で、何を求めているのかを徹底的に掘り下げる必要がある。
STEP3キーワード選定
キーワード選定は、SEOに強いサイトをつくるための基礎であり、絶対に外してはいけない重要政策である。なぜなら、キーワード選定はサイトの構築を決めるための素材であり、良質なコンテンツを作成するための種になる。時間をかけて、じっくり選定することが必要となる。
STEP4:圧倒的なコンテンツ作成
良質なコンテンツとは、まさにユーザーが求めている情報を届け、その人の潜在的な悩みや願望を完璧に解決させ、さらに期待以上の満足度を与えることのできるページである。他のどのサイトよりも、圧倒的に良質で役立つ情報を届けるということを追求していれば、勝手にソーシャルメディアで大きくシェアされ、ナチュラルな被リンクが自動で集まるようなページになり、検索上位に表示されるようになる。それを実現するために一番大切なことは、そのキーワードで検索してくる人がどういう人で、何を知りたくて、さらに、どのような悩みや願望を持っているのかということを徹底的に深堀りしていくことが必要となる。
STEP5:Webライティングの実践
Webを閲覧するユーザーと検索エンジンの双方にとってわかりやすいライティングの技術をしっかりと実践することが必要である。それは、主に結論がすぐに書かれていること、要点がつかみやすいこと、説得力があることである。最適な形でライティングを施すとユーザーからの指示が得られ、それが結果として検索エンジンの評価につながる。
SEO内部対策攻略法
検索順位の決定において最も重要なのは間違いなくコンテンツの質だが、それだけでは不十分である。SEOの内部対策を徹底して実行することで、コンテンツの質を適切に評価してもらうことができる。つまり、SEOの内部対策とは、「良質なコンテンツを検索エンジンに適切に評価してもらうための施策」である。SEOの内部対策を簡潔に表すと大きく以下の2つに分かれる。
これを実践するために、より具体的に説明すると、
① Googleにクロールされやすい構造にすること
クラウラーの巡回頻度をあげるための施策
まず、サイトでページを公開すると、Web上からサイト情報を収集するクラウラーと呼ばれるGoogleのロボットが巡回してくる。そして、クラウラーが一回巡回しただけでは、ページ情報の断片しか収集されない。ページ情報を正確に読み取ってもらうようになるには、クラウラーが頻繁に回るようにすることが大切である。
② 一つ一つのページをGoogleから適切に評価される構造にすること
ランキングエンジンがインデックスされた情報を読みやすいように整えるための施策
次に、クラウラーが収集した情報がGoogleのデータベースに登録される。これを「インデックス」という。ページの検索順位を上げるためには、一つ一つのページの情報が適切な形でインデックスされている必要がある。適切な形とは、Googleランキングエンジンがページ情報を正確に判断できる形のことである。そのためには、一つ一つのページの構造を最適化しておく必要がある。
最後に、Googleのランキングエンジンがデータベースを巡回し、インデックスされた情報をアルゴリズムといわれるルールに従ってランキングする。このアルゴリズムはアップデートのたびに変わる。
そして、この両方の課題を解消したときにコンテンツが適切に評価されるようになる。その時に、サイトが良質なコンテンツばかりだと、それだけで検索順位は大きく改善されることになる。
SEO外部対策攻略法
外部サイトから自身が管理するサイトに送られる、いわゆる被リンクを獲得すると、SEO効果が飛躍的に高まる。なぜなら、それはGoogleが、検索エンジンのアルゴリズムでリンクを基準にしているからである。SEOで成果を上げるためには、良質な被リンクを正しい手順で獲得する必要がある。ここで悪質な被リンクを獲得した場合、サイトの評価を下げ、最悪の場合ペナルティを受けて再起不能になってしまう。しっかりと良質な被リンクと悪質な被リンクを見極めることが必要になってくる。
しかし、被リンクの獲得はあくまでも結果論であり、良質なコンテンツがあって初めて獲得できる。良質なコンテンツがあるからナチュラルな被リンクが獲得でき、その結果としてクローラーの巡回を即し、良質なコンテンツが評価され、SEO効果が発現するという流れである。
SEO攻略は最高のコンテンツ作成にあり
SEOで成功をおさめる、つまり検索ユーザー、検索エンジンの両方から上位表示を勝ち取る方法として以上の3つを掲げたが、結局は最高のコンテンツ作成こそすべてである。検索ユーザーに満足してもらえるようなサイトづくりを追求し実現することであるホワイトハットSEOを実践してこそ、上位表示を勝ち取り、コンバージョンの獲得やブランドの浸透と大きな成果につながっていくのである。
参考文献:バズ部「http://bazubu.com」