オウンドメディアはウェブマーケティングをするときに使うのが基本で顧客獲得を目指します。近年はオウンドメディアに取り組む企業がかなり増えていてウェブ制作会社や広告代理店も提案を行っているのが特徴です。具体的にオウンドメディアは自社が所有するメディアを指し、ホームページやブログを使います。日本の場合はウェブマガジンを指す場合が多く、ユーザーにとって有意義な情報を配信して見込み客にアピールを続ける戦略です。
ここでは実際にオウンドメディアを使った成功事例を紹介するので興味のある企業の方は知っておくといいでしょう。
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【ニキペディアは肌ケアに悩む方をターゲットに成功したサービス】
ニキペディアはニキビケア製品を販売しているガシー・レンカー・ジャパン株式会社が運営を行っているオウンドメディアです。この会社はニキビケア商品として有名なプロアクティブを扱っているのが特徴で、その商品に関係するニキビの情報を掲載しています。肌荒れやニキビに悩んでいる方をペルソナとして問題を解決するための緒になる情報を配信しているのが強みです。
ニキビに関するキーワードを使ってユーザーが検索をしたときにサイトがヒットします。明確なターゲットを決めて展開を行っているので自社のプロアクティブの販促にも繋がり大ヒットをしているのが特徴です。ターゲットになるのは10代から20代の女性で、その方たちに関係するコラムをたくさん掲載しています。月間約90万PVもアクセスを集めているのが特徴のサイトでコンテンツマーケティング成功事例の1つです。
ニキペディアは従来型のトップページにアクセスするものではなく、コンテンツベースの内容を構成しています。これによりユーザーが求めている情報にすばやくアクセスできるので手間なくスキンケアに関する情報を提示できるのが強みです。ポイントは検索時の状況や心境から悩みと原因、その解決策と根拠を提案してまとめを行います。項目ごとにうまく整理して肉付けを行うだけで完成する、検索エンジンのアルゴリズムも考慮された構成です。ユーザーは求めている情報と違うとすぐにページを離脱するので、最初に悩みを提示して最終的にまとめる構成を行っています。
【コンテンツ量と質を持つ北欧・暮らしの道具店】
北欧・暮らしの道具店はネットショップのように見える構成ですが、コンテンツが充実しているのが特徴です。2007年の9月に公開をしているのですが当時からほぼ毎日コンテンツを追加しています。製品情報をメインとしているのですが、それ以外にも製造メーカーの情報もふんだんに盛り込んで構成されているのが強みです。これによりコンテンツ自体の質も上がっているので検索エンジン最適化が実現します。
商品をその場で購入できる構成をしていてコラムから販売商品にリンクできるのが特徴です。記事の最後には今回ご紹介した愛用品などとリンクページを配置、すぐに気になる商品にアクセスできるので顧客をうまく誘導できる環境が整っています。コラムは商品紹介以外にスタッフが使用したものまであり、実際に使った感覚を確認できるので実物を触れないネットショップに適した内容です。
他にもメルマガエッセイとしてアトリエナルセのデザイナーが独自のエッセイを配信しています。毎週火曜日の20時にメルマガ会員へ配信を行っているもので主に主婦に向けたものです。夕飯を終えて子供とお風呂の時間も終える、その後のんびりしている時間帯にちょうど配信を行っています。気の利いたメルマガを特定の層をターゲットにして配信を行っているのが特徴です。主婦層が多いサービスなので客層を考慮した内容のメルマガを展開します。
お客さんと継続的に関係を気づいていくためのツールとしてコラムやメルマガを使っているのが魅力です。特に自分のためになるコンテンツが中心で、このサイトで商品を買おうと促しています。
【サイボウズは認知とブランディングで成功している】
サイボウズ式はGaroonやサイボウズオフィスといった支援ツールを提供するサイボウズ株式会社が運営しています。主にビジネスやチームといった部分を中心にオウンドメディアを展開、自社製品を売り込み構成をしているのが特徴です。多くのサイトが気にしてるPVをあまり気にしていないのがサイボウズ式で、指標として追っていません。
基本的に出したコンテンツがフェイスブックやツイッターでどのような反応があるのかを見ている、どういうコメントから拡散しているのか重要視しているのサービスです。たくさんのPVがあるよりもコメント数を重視した方針なので他のコンテンツとはちょっと違います。ソーシャル上で意見を述べる方が多いコンテンツほど価値が高いという考えです。またSEOをあまり重視しておらず、このような問題があるところの課題提起に重きを置いています。
サイボウズ式はIT系の情報に着眼してコラムを掲載するサイトで、各コラムにはコメントを残せるのが強みです。ユーザーコメントを掲載できるようにすることでユニークなページを構成して他社の似たコラムと差別化を行っています。他社とは違う個性的な内容により月間PVは最大数が40万で平均は20万PVを維持する人気サイトなので、これからオウンドメディアをしたい方は参考にするといいでしょう。
サラリーマンにとっての情報も多く、例えば休むのが苦手という方にスポット当てた記事もあります。各記事のした部分にはチームリーダーを育てるための11のコラムといった電子書籍への誘導を行っているのが特徴です。コラムを見て気になった方がすぐに記事に関係する書籍を購入できるように誘導しています。
【1年半で800万訪問を実現したBBQ・GO】
BBQ・GOは日本ハム株式会社が行っているもので国内最大級のバーベキューに関する情報サイトです。ここでは日本中にあるバーベキュースポットの検索ができるうえに必要になる道具まで掲載されています。他にもレシピといったものもあるのでバーベキューに興味のある人に最適なオウンドメディアです。オウンドメディアといえば短期間で成果を出しにくいのがデメリットですが、BBQ・GOは1年半で800万訪問を達成しています。
どうして短期間で成功を果たしたのかというと入念な事前研究を行っている、さらに仮説と検証を繰り返して修正を行っているのが特徴です。研究の結果に勝てるテーマを選ぶ、十分にネタを準備したうえでスタートをすると万全の対策を行っています。ユーザーは企業目線の情報に全く興味を示さない、自分たちの伝えたいことが全く伝わってなかったという事実もわかったため攻めの姿勢に転換したのが日本ハム株式会社です。
単なるレシピサイトは数多くあるため、これでは勝てないと感じました。そこであまり他のサイトが扱っていないバーベキューにスポットを当ててオウンドメディアを展開したのが始まりです。はじめてバーベキューをする人に日本ハムの商品を提案するといった構成を行っています。特定層にターゲットを絞ることで短期間で結果を出せたのがBBQ・GOです。
オウンドメディアはネタ切れが心配なので、編集部を立ち上げて事前に更新スケジュールを設計しています。こうすることで1年半経過したときもネタ切れを心配する必要がない理想的な構成です。
オウンドメディア成功の事例を見てみると特定層にターゲットを絞り自社商品に誘導することを行っています。特に注目すべき部分は日本ハム株式会社のBBQ・GOであまり他社が扱っていない話題にスポットを当てているのが特徴です。これによりバーベキューというキーワードを気にする方たちを集客することができるので理想的な構成をしています。サイボウズはちょっと違いコメントをたくさんもらいブランド力と認知度を高める構成です。こうすることでサイボウズ式が質の高いコンテンツだと認知させることに成功しました。成功の秘訣は他社との差別化なので理解しておくといいでしょう。