SNSを使ったコンテンツマーケティングにおいてはいかに話題性を生み出すかが重要となります。いいねやコメントを大量にもらい、話題性を呼んだ商品はテレビで取り上げられたり、有名人が使用していることを公言したりと爆発的なヒットに繋がるケースもあります。ではどうすればたくさんの方に拡散してもらえるコンテンツを発信できるのでしょうか。
実は拡散してもらいやすいコンテンツには共通点があり、そこを意識することで効果を高めることが出来ます。コンテンツマーケティングにおいて重要な拡散を自然と促すポイントについて解説していきます。
【懐かしい要素を含むコンテンツは拡散しやすい】
コンテンツに懐かしい画像や内容を含んでいるとそれを子供の時に見た方が拡散してくれやすくなります。
拡散することで自分と同じような体験をした方に共感してもらいたいという心理が働くからです。「懐かしい」といっても10年や20年前のものくらいがちょうど幅広い世代に拡散してもらいやすいのでお勧めです。例えば商品のパッケージが10年前と今では異なっている場合は、10年前のパッケージをツイッターなどで公開するだけでも多くの方から「いいね」や「リツイート」を獲得できるでしょう。もちろん、権利の関係などで懐かしい画像を使えないというケースがあることには注意が必要ですが、比較的容易に話題を呼ぶことが出来る方法の1つです。テレビ番組でも懐かしい映像がよく使われているのはそれだけ人の話題になりやすいからと考えられます。
人は懐かしいものを見ると誰かに話したくなる性質を持っています。同窓会などで懐かしい話題になると大いに盛り上がったという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ただ、懐かしい画像などを含むコンテンツを発信するという手法は比較的新しい企業の場合は難しい可能性があります。この手法は長い歴史を持っている企業ほど行いやすいです。懐かしい情報を用意するのが難しい新しい企業は、別の手段で拡散数をアップさせることをお勧めします。拡散を増やす方法は他にもたくさんあるので企業や商品の状態に合ったものを選ぶことが重要となります。
【豆知識や便利な情報をコンテンツに含む】
人が情報を見たときに商品が紹介されているだけであれば、単なる広告と見なされることがあるので拡散してもらえる可能性は低くなります。
そこで豆知識や便利な情報を含んだコンテンツを用意することをお勧めします。このコンテンツを見ていると物知りになれると思ってもらえれば、その効果は絶大です。人は豆知識を知ると人にも伝えたくなることがあります。前日に知ったことを次の日の学校で友達に話したという経験を持つ方は非常に多いのではないでしょうか。SNSではツイッターのリツイートのようにすぐに人に知らせられる機能があります。豆知識が含まれているコンテンツはそれだけ情報の共有がなされやすくなります。便利な情報も同様のことが言えます。
テレビ番組の中でも老若男女問わず安定した視聴率を獲得しているのは情報番組です。昨今では最新情報をインターネットで手に入れるという方が増えているものの、意外と知られていない便利な情報などはまだまだ山のようにあります。出来れば自社がアピールしたい商品に関係のある便利な情報を発信するのがお勧めですが、全く関係のない便利な知識などを発信してまずは注目を集めるという方法もあります。
あえて関連性の低い情報を扱うことでそれまでその分野の情報を入手していなかった方にも注目したもらえるチャンスが生まれます。話題性を重視してまずはチャンスを拡大し、そこからコンバージョンを狙うという手法もあります。
【好みがわかれるものをコンテンツで扱う】
誰もが良いと思うものであれば簡単に拡散してもらうことが出来るのですが、なかなかそういったものばかりではありません。世の中にはどちらが好きかがほとんど半々に分かれるものもあります。例えばコーヒーが好きか、紅茶が好きかといったものはこの典型例です。
この場合は「コーヒーが好きかどうか」聞くよりも「コーヒーと紅茶ではどちらの方が好きか」聞いた方が拡散されやすくなります。自分以外の人はどうなのか知りたいという気持ちで拡散する方も多いからです。これは五分に近ければ近いほど効果が大きくなります。
AとBのどちらが好きかと聞いたときに大半の方がAと思っている場合は拡散しなくても結果がわかっているのであまり話題になりませんが、どちらが多くなるか予想できないという場合は結果を知りたいという気持ちも相まって拡散されやすくなります。
自社の製品の中で人気を二分しているようなものがあれば、投票を募ってみるのもお勧めです。どうなるか分からないというコンテンツは消費者の好奇心を掻き立てます。ツイッターなどには投票機能もあるので拡散させやすいといえるでしょう。
ただし、この方向でコンテンツを展開しすぎるとテーマによって対立構造のようなものが見えてしまうこともあります。あくまで意見は分かれるものの、どちらも人気というものについて投票を募るのがお勧めです。投票に勝った製品は新製品として発売という形にすることも注目を集めるポイントになります。
【予告を入れるのも入れないのも戦略】
コンテンツは基本的に公開された直後が最も拡散されやすいとされています。そのため、公開するタイミングを工夫することは非常に有効です。
さらに拡散されやすくするには公開をする前に予告を行うことをお勧めします。カウントダウンなどを実施することも同様に有効です。予告があることによって大きな期待を抱かせることができ、注目度をアップさせることが可能となります。SNSを使うことで簡単に予告できることも追い風となっています。
一方であえて予告しないという戦略もあります。話題性のあるコンテンツであれば予告しなくても注目を集めることができ、「もうコンテンツが発信されている」という驚きをもって幅広く拡散されることがあります。人よりも早く知ることが出来たので教えてあげたいという理由で予告なしの方が拡散されやすいケースも少なくありません。
基本的にはサプライズ性を重視するコンテンツであれば予告せず、定期的に配信している内容であれば予告するのが良いでしょう。このようにコンテンツの内容のみならず、公開に向けてどう進めていくかも重要となります。
一般的には仕事や学校で忙しくない時間帯のほうが拡散されやすいとされますが、最近では働き方が多様化しておりどの時間帯でも一定数以上の忙しい方がおられます。コンテンツを定期的に公開していくというスタイルの場合は公開の時間帯を決めておくことで、ユーザーにとっては確認しやすくなります。
SNSの拡散という機能は時として世界的なムーブメントを引き起こすこともあります。たくさん拡散してもらうには内容にこだわることはもちろん、公開までの情報の出し方も重要となっています。コンテンツをどんどん公開していく中で拡散される機会も増えていくことがあります。1つ目のコンテンツがあまり拡散されなかったとしても、あきらめずに続けてコンテンツを用意していくことが後々大きな展開を迎えることも考えられます。露骨に拡散を狙いすぎることは逆効果となってしまうこともあるのでその点には注意をしておく必要があります。