私が考える最も良い文章は「ユーザーにとってわかりやすい」文章だ。
ユーザーがスムーズに流れるように最後まで読み、理解するような文章のことである。
なぜなら、文章というのはユーザーとのコミュニケーションであるからだ。
こちらの説明、意見、情報をユーザーに伝えるのに過度に難しい言葉、わかりづらいものであったら、自分の意見を伝えられないのだ。
ここからはユーザーが理解しやすいわかりやすい文章を本質に置き、自分のライティングの工夫を述べたいと思う。
1ライティングの目的
まずユーザーに自分の意見、情報を伝える前に何の目的で文章を書くのか?目的や意図をもって意識することが大切である。
例えばサイトであれば購買してもらうためにユーザーに興味を持ってもらい購買に導くよう意識すべきなのだ。
目的や意図を意識するだけで一貫したわかりやすい文章に近づくのだ。
2ユーザーを導く意識
検索したユーザーは多くの人が少しの興味を持っているだけなのだ。
したがって初めにユーザーの興味を惹き、行動喚起というゴールまで言葉の力によってユーザーの心理を変化させ導くプロセスが必要なのだ。
そのために魅力的なビジョンをかたることが大切だ。
例えばコンサルサイトだったら「PV数が100万回になる!」など明確で魅力的なビジョンを語ることでユーザーの興味を惹くことができるのだ。
またユーザーが親しみやすいフォーマットを使ったり、ユーモアを加えたりすることで、前述したユーザーの心理変化を促すのだ。このような文章の役割を意識して記述すると良いだろう。
3読みやすくする為に
初めに述べた通り最も良い文章というのは「ユーザーにとってわかりやすい」文章である。読みやすさは人によって違う、どの世代のユーザーが見ても簡単に読めるような文章を書くことが理想であり意識するべきことだ。
3.1常体と敬体
- 常体とは「だ、である」で構成する文章
- 敬体とは「です、ます」で構成する文章
常体で書くか、敬体で書くかを決めて文章中は一貫して書くのだ。
常体は自分の意思を強く伝えることができるが、主張が激しすぎる文書になる。一方敬体は優しい印象で共感を得やすいが、回りくどい長い文章になってしまう。状況にもよるが私は簡潔に強く自分の意見を伝える為に常体を使っているが書きやすい方で良いと考える。
3.2マイナス・プラス法
サイトでプラス面とマイナス面がある商品があるとする。
その場合最初にプラス面、ベネフィットを書き、途中でマイナス面を述べた後にプラス面で書き終えるのがいいだろう。
人間には心があり心理が大きく関係してくる。マイナス面を最初に持ってくると、印象が初めから悪く最悪サイトを読んでくれない可能性がある。逆にプラス面から書くと最後にマイナス面を知ってネガティブな印象になってしま。したがって書き方によって大きく印象が変わり評価も変化するのだ。
4タイトルの工夫
前述した通りユーザーの興味を惹き、行動喚起というゴールまでを言葉の力でユーザーの心理を動かす上で最も大切になるのが、タイトルである。なぜなら8割の人がタイトルを見て、その記事を読み始めるか決めるからである。このタイトルの良し悪しで読み進めてくれるユーザーの数が大きく左右されるのである。微妙なニュアンスだけでユーザーは不安を抱いてしまう可能性があるのだ。
反応率の高いタイトルには3つのタイプがある。
- 「ベネフィット」を強調する:「かっこよくなるワックスのつけ方」「一瞬で打てるタイピングの方法」など、ユーザーの立場、目線でベネフィットを強調して伝えるのだ。
- ニュース性:「2020年に流行るファッション」「超格安!楽天がだす携帯」などのニュース性のあるもの。
- 好奇心:人によって好奇心を感じるものが異なるため、上の2つとは違って不安定であるが大きな結果をもたらす時がある。「スポーツ観戦に行ったら創造を超える影響があった」などだ。
このようにユーザーが読み進めるためにタイトルで興味を惹くことが大切なのだ。
5構造を考える
実際に文章を書く前に文章の構造を考えておくことが良いだろう。
文構造を考えておくことで、それぞれの段落、文章の展開がわかりやすくなって結果的にユーザーがわかりやすい文章の作成に繋がるのだ。
文章は「主題」 「理由」 「論証」 「結論」の4つのパーツで構成する。
- 主題:主題とともに導入結論。
- 理由:なぜなら~だからだ。
- 論証:具体例を設けて説明
- 結論:これまでのことをまとめて最終結論
5.1主題
主題を明確にして最初に文章の結論を持ってくるのだ。
ユーザーはすぐに答えを知って行動したいと思っている。遠回しの表現を使うのは無意味なのだ。
したがって主題で結論を明確にすることにより、読み手を安心させるのだ。
5.2理由
主題で主張した結論をユーザーに納得してもらうには、もちろん理由が必要だ。理由を言うことで説得力が飛躍的に高まるのだ。
例えば、「この場所はどこですか?」という場合と「友人と久しぶりに会うのですがこのあたりの地域に初めて来たので道が分からなくて困っています。友人との集合場所であるこの場所までの行き方を教えて頂けませんか?」という場合だったら後者の方が教えてくれる確率は間違いなく高まるだろう。
また説得力を増す方法がある。「初頭効果と親近効果」というものだ。
心理学の世界で、複数のデータを示すとき最初に示したデータが最も強く影響することを初頭効果(アンチクライマックス効果)という。逆に最後に示したデータが最も強く影響することを親近効果(クライマックス効果)と言う。
相手の関心が低い場合は、最初に強力なデータを示し、ユーザーの興味を引き付けることが重要だ。一方、相手の関心が高い場合は、関連データを示して証拠を固めながら、最後に強力なデータを示す方が説得力は上がるのだ。
したがってここで先に強力なデータを持ってくる方が良いだろう。
5.3論証
ここでは理由を証明する。
なぜならその理由が本当かどうかというのを証明することで多くの同意を得られ説得力が増すのである。
例えばA君が「彼はA型だから几帳面だよ」B君が「それはバーナム効果でA型だから几帳面だととらえてしまっているだけでA型だからといってすべての人が几帳面とは断定できないよ」と言った場合B君の方が根拠と一緒に意見を主張しているので説得力が高く多くの人に同意されるのだ。
したがって理由の根拠をしっかり考えておくことが必要だ。
5.4結論
結論では理由をもう一度述べた後に最終的な結論を述べればよいのだ。
例えば「英語の歌を聞き流すだけでは、歌の曲だけが入ってきます。曲を知りリズムは入ってくるが英語を話せるようにはならない。英語が話せなければ勿論英語の勉強にはならず海外で使うことも、テストでいい点数を取ることもできません。我慢して英語の曲を聞く時間が無駄になるのだ。
従って英語の歌を聞き流すだけでは、英語の勉強にはならないのだ。」
この結論では「単純接触効果」という何度も見たり聞いたりすることで説得力が増すという効果を使うことでユーザーを導いているのだ。
6まとめ
このように「ユーザーわかりやすい」文章を作成する、誰に向けたどんなサイトであるのか、どんなベネフィットがあるのかを明確にする。そのうえでサイトを認知したユーザーの立場に立って、興味を惹き行動喚起までのゴールに繋げるために言葉を使って誘導していく文章を作るライティングスキルが必要である。