企業が商品の情報を発信する中でECサイトを運営することは今や珍しいことではありませんが、最近ではコンテンツマーケティングという言葉をよく聞くようになりました。コンテンツマーケティングでは消費者にとっての有意義な情報を発信するコンテンツを用意していくのが特徴であり、従来型のECサイトとはまた違ったメリットを持っています。このコンテンツマーケティングが一般的になればなるほど、売り上げに欠かせないものとなる可能性が高まります。ECサイト上で行えるコンテンツマーケティングもあるので運営を行っている方是非とも取り入れてみることをお勧めします。
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【ECサイトでコンテンツマーケティングを取り入れる手法について】
ECサイトでは基本的に商品の紹介がなされていたり、購入ページへのリンクが貼られていたりするのが一般的です。しかし、それだけではその商品への強い興味や買いたいという気持ちを持っている方以外への効果がどうしても少なくなってしまいます。アクセス自体も徐々に既存のユーザーが占める割合が大きくなり、新規の顧客獲得にはなかなか繋がっていかないという問題があります。そこで商品の紹介ではなく、サイトの閲覧者にとってお得な情報や読んで面白いと思えるページを開設します。これにより、まずは商品ではなくそのコンテンツに興味を持ってもらいます。サイト利用者の中にはそもそも広告というものにあまり良い印象を持っていない場合があります。そこでコンテンツを充実させ、そのサイトを見ているだけでもメリットがあると感じてもらうことが重要です。例えば化粧品のECサイトであれば、その化粧品を利用する年代の方に有益な情報を発信します。化粧品とは直接関係のないコンテンツであっても問題はありません。料理のレシピや洗濯の豆知識など、興味を持ってもらえそうな情報を発信していきます。するとサイトの利用者は徐々にサイトをチェックすることにメリットを感じてくれるようになります。そうなればアクセス数も増えていくはずなので、結果的に商品に興味を持つ方も増やすことが出来ます。ECサイトの宣伝色を減らすことがむしろ売り上げアップにつながることもあります。
【診断できるコンテンツを設置する】
企業のホームページにアクセスするとそれぞれの方に合う商品を診断するコンテンツが用意されていることがあります。消費者の中には自分に合っている商品がわからないという方が多くいます。診断コンテンツを用意することはそういった疑問を解消できるコンテンツマーケティングといえるでしょう。診断コンテンツはいくつかのアンケート項目とそれらに対応するラインナップさえあれば簡単に作成できます。インターネット上で診断を受けている側としても軽い気持ちで利用でき、商品を勧められているという印象がそれほど強くありません。中にはもしこの項目で違う回答を選んでいたらどれになっていただろう、と試してみる方もいます。診断コンテンツは試してみる方が多ければ多いほど効果を発揮します。また、どの商品に合う方が多かったかを集計することも出来ます。商品選びの際に役立つだけでなく、知らなかった商品との出会いを演出できる点も非常に優秀です。同種の商品をいくつもリリースしている企業にとってはうってつけのコンテンツマーケティングの手法です。診断に用いる項目は多い方が精度が高くなりますが、途中で面倒に思わせてしまう恐れがあるので多くなりすぎないように注意しておきましょう。一度診断コンテンツを作ったら何度か試しておいて違和感がないかを確認しておくことをお勧めします。なるべく広告色を薄くしてちょっとした暇つぶしでも診断できるようにしておくと特に利用してもらいやすくなります。
【ソーシャルメディアとの連携】
昨今ソーシャルメディアを使っている方は非常に多いのでソーシャルメディアと連携させることはコンテンツマーケティングの中でも有効な手法の1つとなっています。この場合はソーシャルメディア自体がコンテンツになるということです。しかし、ECサイトで行われているような商品の情報発信をそのままソーシャルメディアで行うだけではあまり大きな効果を得られることになりません。例えばインスタグラムを開設して、その商品のイメージキャラクターになっている芸能人の方のオフショットを公開するとその方のファンがチェックしてくれる可能性が高まります。今後もオフショットを公開してくれることを期待して定期的にチェックしてくれるかもしれません。そうなれば商品自体に興味を持ってくれる可能性も生まれ、結果的に売り上げを向上させることにもつながります。ソーシャルメディアは双方向に発信できるものなのでユーザーがコメントしてくれたり、「いいね」を押してくれたりすることもあります。いいねが増えるとさらに注目されやすくなります。ソーシャルメディアには双方向ゆえの危うさもありますが、それを補って余るほどのメリットをもたらしてくれる可能性を秘めています。インスタグラム以外にもツイッターやフェイスブックなどを用いてコンテンツマーケティングを展開している企業や商品があります。全世界的に情報を発信できることもソーシャルメディアの強みといえるでしょう。
【食品メーカーのコンテンツマーケティングならレシピ公開が有効】
昨今ではアプリやサイトなどでレシピを確認しつつ、料理を作るということが珍しくなくなっています。そんな中でECサイト内でレシピを公開するケースも増えています。レシピを公開することで自社の生産している食品の使い道をさらに広げてもらうタイプのコンテンツマーケティングは、アメリカのお菓子メーカーが行ったのが始まりとされています。このコンテンツマーケティングのメリットの1つが料理名とレシピというキーワードで検索をしたときに、ECサイトのレシピページがヒットする可能性があることです。通常食品の紹介だけを行っているECサイトの場合は検索エンジンでレシピを検索した時にほとんどヒットしません。しかし、レシピを公開しているサイトの場合はレシピを目的とした検索の際にもヒットする可能性が高いです。これにより、レシピ目的で情報を収集していた方に自社の食品を知ってもらうことが出来、売り上げの向上へとつなげることが可能となります。また、レシピ通りに作ることで新しく料理を作ってもらうことは自社の食品の魅力を高めることにもつながっていきます。インターネットサイトのおかげで幅広い方々にレシピを公開できるようになりました。食品企業ではその企業の方だけが知っているような食品の有効活用方法が存在するケースも少なくありません。そういった情報の発信は特に有効なコンテンツマーケティングの手法の1つといえるでしょう。
コンテンツマーケティングはその内容次第で売上拡大を狙うことが出来ます。また、最近の消費者は広告というものに辟易しているケースもあります。コンテンツマーケティングであれば利用者に有益な情報をもたらすことが出来るので心象も良くなることが少なくありません。利用者と企業の関係を深め、納得して商品を購入してもらいやすくなるのがコンテンツマーケティングのメリットです。すでに充実したECサイトを持っている企業であればすぐにでもコンテンツマーケティングを開始できます。ECサイトの創設がまだの場合であっても、アプリでコンテンツマーケティングを始めることも可能です。