コンテンツマーケティングとはその名前の通り、コンテンツを介したマーケティングのことですが、その方法は実に多様となっています。根本的にコンテンツマーケティングでは企業と消費者の間にきっかけとなる共通なことを作り出すことが重要となっています。企業にはアピールしたポイントがあり、消費者には知りたいことがあります。しかし、それらは必ずしも一致していません。その時に企業がアピールしたいことだけをねじ込んでしまうと消費者に有効なアピールをすることは出来なくなってしまいます。いかに有効なマーケティングが出来るかは用意するコンテンツ次第でもあります。
【コンテンツマーケティングのエデュケーション型】
エデュケーショナル型とはお客さんの疑問や困りごとをコンテンツで解決していくスタイルです。商品が多様化していく中で2つの商品はどう違うのか、どちらがいいのかという疑問を持つ方がおられます。そういった疑問をコンテンツで解決し、実際の購入につなげていくことは非常に大切です。例えば、あるメーカーから2つの剃刀が発売されているというケースにおいて、ホームページ上でその違いやどういう方におすすめなのかを紹介しているところもあります。その手法はまさにエデュケーショナル型のコンテンツマーケティングといえるでしょう。最近では診断という形でその利用者にお勧めの商品を紹介するコンテンツが用意されていることがあります。そういったコンテンツは表向きはちょっとしたアンケートのようになっていますが、実際には商品ごとの違いを知らせて最も合うものを勧めることを目的としていることも多いです。そもそも、商品を開発している企業と消費者では知識の量が異なります。稀に企業以上の知識を持つヘビーユーザーが登場することもありますが、大多数の方は知識をそれほど得ていない状態で商品を選ぶことになります。どれも同じような商品に見えるという方も多い中で、消費者が商品の違いを知ることが出来るコンテンツを作ることが売り上げにつながることは少なくありません。また、コンテンツで知った知識を口コミなどの際に消費者が発信してくれることもあるなど、その影響は広がっていきます。SNSがよく使用される時代に特に大きな効果を持っているのも特徴です。
【コンテンツSEO型で消費者の需要を掘り出す】
コンテンツマーケティングの中でも比較的新しい手法とされるのがコンテンツSEO型です。これは企業や商品のホームページをお客さんが検索するときにどういったキーワードを使っているかを集計し、そこから有効なマーケティングを行っていく方法とされます。例えば「化粧水」という言葉を検索しているときに「敏感肌」「肌に優しい」といったキーワードを付けている方が多ければ、敏感肌向けの肌に優しい化粧水を求めているユーザーが多いといえるでしょう。他にも「洗顔料で髭を剃る」といったキーワードがあれば、洗顔料とシェービングフォームの性能を兼ね備えた商品が売れるかもしれないという推測が出来ます。アクセス数の多いホームページの場合はそれほど一致性が高くなくても、検索の上位に表示されることが多いです。そのため、お客さんの幅広い検索ワードを広いやすく、有効なコンテンツSEO型のマーケティングが行いやすいといえるでしょう。一方でその商品やホームページ自体がそれほど知られていない場合は検索される機会が少ないので、別のマーケティング手法を行った後にコンテンツSEO型を取り入れるのがお勧めです。ホームページを検索する際には必ずしも企業名や商品名が使われるとは限らず、一般名詞や要望、困りごとなどをキーワードに含んでいることが意外にも多いです。今では検索をかければ多くの疑問は解決出来る時代になっているのでコンテンツSEO型のマーケティングの有効性は上がっています。
【そこに溶け込ませるネイティブ広告型】
広告とコンテンツマーケティングは根本的に違うものですが、コンテンツに広告を溶け込ませる手法はコンテンツマーケティングに含まれています。例えばフェイスブックやブログなどには広告がついていることがあります。そのコンテンツと全く関係のない広告を付ける行為はネイティブ広告型ではありません。関係のない広告を付けると効果がないだけでなく、邪魔なものとして認識されてしまい逆効果になります。一方でそのコンテンツと一致している広告であれば違和感なく受け入れられやすくなります。わかりやすいのはブログで紹介している商品のページに、その商品の通販サイトの広告を付けるケースです。その商品の紹介を見てほしいと思った方がそのまま購入出来る仕組みとなっています。その場合商品の紹介ページへのアクセス数が効果アップに大きく影響します。他メディアの力次第でマーケティングの効果が大きくなるのが特徴です。人によっては広告が差し込まれていることに嫌悪感を示す方もおられます。ネイティブ広告型はたまたまそこにアクセスしてしまった方に不快感を及ぼさず、興味のある方に便利だと感じてもらうことが重要となります。商品のターゲットと、媒体の読者層が上手く合えば関心を持ってもらいやすくなります。そういう意味ではある程度の一貫性を持ったコンテンツに広告を付けるのが有効ですが、幅広いジャンルを扱っているコンテンツの方が多くの顧客を呼び込める可能性があります。
【面白コンテンツでお客さんを惹きつける】
コンテンツマーケティングの中でも特に難易度が高く、一方で爆発力も高いのが面白コンテンツ型です。商品の宣伝はともかく、面白いコンテンツを用意してお客さんに来てもらうという形になります。例えばテレビCMをストーリー仕立てにして、その結果をインターネット上で公開しているケースがあります。その内容を面白いと感じる方が多ければ面白コンテンツ型といえるでしょう。企業がホームページ上にブラウザゲームを用意しているケースも面白コンテンツ型といえます。面白コンテンツ型の長所はそれまでその商品やサービスに全く興味のなかった人まで引き込めることです。例えばプラウザゲームのクオリティが高ければ、その話題性でアクセスする方が増えることも考えられます。このコンテンツマーケティングの最大の難点は商品に興味のないまま終わる方も多いということです。いわゆる見込み客でない方までアクセスを広げることになります。コンテンツの面白さと商品の情報を全くかけ離れたものにせず、関連性を持たせることでコンバージョンに繋げやすくなっていきます。面白コンテンツ型の場合はその時の商品が上手く売れなくても、面白いコンテンツを提供できたことがお客さんの印象に残る可能性があります。すると、今後も面白いコンテンツを発信することが期待され、上手くいけば将来的に新商品の購入に繋げられるかもしれません。社会現象のように爆発的なヒットを生み出せる可能性も秘められています。
コンテンツマーケティングは新しいスタイルの集客方法を提案しています。SNSが一般的になればなるほど、コンテンツマーケティングの効果は大きくなる可能性があります。それはコンテンツに好感を持った方が拡散してくれることが少なくないからです。消費者にその商品への関心や知識を持ってもらうことはその時の売り上げだけでなく、知名度の上昇にも繋がります。コンテンツマーケティングにはいくつもの種類がありますが、そのどれかだけでなく組み合わせることによって相乗効果が生まれることもあります。もちろん、商品に合わせた手法を選択することが大切です。